第4章 縄紋時代
第6節 縄紋前期(6000年前〜5000年前)
照葉樹林採集文化の伝来(ウルシなど)画期(2)
6500年前〜 照葉樹林
5700年前〜 スギ林
土器様式による7種の文化圏
1.中野・大曲式
2.円筒下層式
3.大木式
4.黒浜・諸磯式
5.北白川・磯ノ森式
6.塞ノ神式
縄紋前期の植物遺体
鳥浜遺跡ヒョウタン、エゴマ、リョクトウ
サトイモ、ヒガンバナ植物遺体出土
リョクトウは次の可能性あり
栽培種なら次の三種
緑豆、ヤブツルアズキ、クロアズキ、ケツルアズキ群
ツルマメ、ヤブマメ、ダイズ群
アズキ群
雑草アズキならノラアズキ、キツネアズキ
これらのいずれかの判別は困難
落葉広葉樹林
ミズナラ、コナラ、カシワ、クヌギなどのドングリ
ブナ、トチノキ、クルミ、ハシバミ、クリ
照葉樹林
アカガシ、アラカシ、イチイガシなどのカシ類
ツブラジイ、スダジイ、マテバシイなどのシイの実
タブ、クスノキは食べられない
生産量は圧倒的に落葉広葉樹林が多い
特にクリ、コナラとサケ・マス漁労
シイ、イチイガシはそのまま食用できる
カシは水さらしだけでアク抜きできる
ドングリ類(コナラ・ミズナラ)、トチは木灰とともに加熱してアクを抜く
トチのアク抜き「稲作以前p124」
縄紋人の骨の13Cと15Nの比率から
総熱量の80%が木の実によるもの
6500〜6000年前
鹿児島県三島村の硫黄島(鬼界島)
火山噴火で九州全域がほとんど絶滅
縄紋前期後半から中期ほとんど人が住まない
鬼界カルデラ
アカホヤ火山灰
6300年前の巨大噴火によってつくられた大カルデラ(鬼界カルデラ)の端に位置する。
約7300年前に起こった鬼界カルデラ大噴火の植生に与えた影響について,同テフラの直
上で新しいテフラによって狭い時間巾に限定された土層を細かく採取し,植物珪酸体の
分析を行った結果,火砕流に覆われた地域での照葉樹林植生の復活には,少なくとも60
0年以上を要したことが判明した.また火砕流噴火で発生した大地震跡(液状化による岩
脈)は,南側では口永良部島,北側では肝属平野までの広範囲に分布することが明らか
となった。鬼界アカホヤテフラを境に縄文土器の性格・由来が異なることは従来から知
られていたが、それは噴火に加えてこうした各種の自然災害が重複した結果であると考
えられる。
鬼虎川遺跡(大阪)マッコウクジラ発掘
6000年前中河内郡域は「入り海」
揖保川流域平野(兵庫)
扇状地帯・中州を構成する砂礫層の堆積が進行
砂礫層中の多量の木の年代測定5,450±70、5,470±65
西日本の扇状地帯は照葉樹林
現在の三角州帯は海域かラグーン(潟湖)
汽水性の潟湖は魚介類に恵まれ、水鳥も数多く訪れ
重要な狩猟採集の場
ラグーン
水深の浅い海湾において湾口部が泥砂の堆積によってできた
砂州により閉鎖されるかほとんど塞がれた状態になったとき
その内側に形成された湖沼のこと
汽水
海水と淡水の混じる河口付近
太湖はかって汽水湖(ラグーン)だったが長江の堆積物により埋められた
三内丸山遺跡(青森)5500〜4000年前
陸奥湾に面していた(+2℃で海進)
標高20m前後の丘陵地帯、人口500人前後
シカ、イノシシなどの大型獣少ない
クジラ、魚類(マグロ、1mのタイ、ヒラメ、サケ、ニシン、アジ、イワシ)
の骨が泥炭層から多く出土
クリ、オニグルミ、トチノミ
ニワトコ、キイチゴ、ヤマブドウの種
ニワトコはスイカズラ科の落葉低木で果実は赤く熟す。自然には群生しないので栽培した可能性が高い。
果実の汁を絞り、そのかすを捨てたのは、表面に酵母がついていて、つぶせば簡単に発酵し、
酒になることを利用していた。発酵したものを好むハエの遺物も出土している。
「トチ塚」トチのむき殻が大量に捨てられている
高床式建物は倉庫との見方が強い
ヒョウタン、リョクトウ、ヒエのプラントオパール
藍帯漆器、火をおこすための火鑽杵(ひきりぎね)は先端が焦げた状態
ヒスイは産地が糸魚川周辺に限られることから交易品
ベリ-(液果)
ニワトコ(三内丸山遺跡)、ガマズミ
ナット(堅果)
クリは栽培種
クリ20個
木柱の破片3個
近くの野生種のクリについてDNA分析
0.5gのクリをすりつぶす
抽出して増幅(PCR法)
寒天に注入
電圧(電気泳動)
紫外線照射
バーコード模様からDNA多型を調べ栽培種と判定
木柱は3つとも別
一本のクリからとれたものかどうかも考慮した
太さ1mのクリの木でできた6本の柱が4.2m間隔で並ぶ
縄紋尺は35cmが基本で0.7の倍数になる
柱の下の粘土と近くの粘土に含まれる水分の比較から
負荷が計算できる
それによると負荷の大きさが柱だけだとすると
柱の太さが30m以上あることになるが
そのようなクリの木はないことから
上部に構造物があったと推定できる
トーテムポール説は否定された
しかしその用途は祭祀の場、見張り台など
諸説ある
縄紋ポシェット
秋田県南秋田郡五城目町の中山遺跡
アンギン(編布・網衣)で貫頭衣を作っていたと思われる
前期 前期
複雑な縄紋・繊維土器の盛行 花積(埼玉)
竪穴住居内に炉が設けられる 北白川(京都)
半円形集落の形成 清水(岩手)
石鏃・石匙・石槍・磨製石斧が用いられる 国府(大坂)
轟(熊本)
曽畑(熊本)5190±130
加茂(千葉)5100±400
岡山市朝寝鼻(あさねばな)貝塚
6000年前縄紋前期のイネの痕跡出土
プラントオパール
熱帯ジャポニカ
長江下流域→台湾→南西諸島
焼畑または湿地で栽培
6千年〜4千年前
熱帯ジャポニカ→温帯ジャポニカに進化
長江下流域の水田稲作
3千年前までに朝鮮半島南部まで及ぶ